記憶力がいままでの10倍よくなる法

 栗田昌裕著。三笠書房 2002年6月10日初版発行。
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  まえがき
 あなたは「記憶力」に自信がありますか?
 それとも、ビジネスや勉強の場、また日常生活の中で記憶力のいい人に出会うと、自分もああなりたいと、うらやましく思っているでしょうか。
 膨大な情報が氾濫し、変化の激しいこの時代、「記憶力」は現代人に最も必要な能力です。
 私白身、小学生の頃から「記憶力」には大変興味をもち、それを高めようと努力していました。事実、百科事典を丸暗記しようとしたり、あるいは、中学時代に板書をそのまま覚えてしまって、家に帰ってからそれをノートに写していたこともありました。
 ところが、大学で数学を学ぶにつれて、その論理的思考の方により強く魅せられ、一時は「記憶」することを軽視するようになっていたのです。今、思い返すと残念でなりません。しかし、医学の道に進むことになって、再び記憶力の重要性を痛感しました。そこで、無理なく自然に、かつ効果的に「記憶力」が高まるように開発したのが、本書で紹介する栗田式「記憶法」なのです。

 この栗田式「記憶法」には、人生を根本から変える驚くべき力があります。
 というのは、情報を記憶して活用する作業は知的情報処理の根幹をなす働きであり、そこが変わることは、あなたに備わっているあらゆる知的な働きがよりよくなることに通ずるからです。
 現代は モノの時代から情報の時代に突入しています。どのようにしてモノを確保するか、という時代から、どのようにしてより良質な情報を確保するか、という時代です。
 情報をすばやく確保する方法としては、私の提唱する栗田式「速読法」の習得をお勧めしたいと思います。しかし、いくらよい情報に接して、よい情報を読みこなしても、それを記憶しなければ、ほとんど無意味でしょう。本書で紹介する記憶法の必要性がそこにあります。
 また、いくらよい情報を記憶しても、それを使いこなせなければ何にもなりません。
 よい記憶法は、同時に、巧みな情報操作法と連動していなければなりません
 さらに、いくら使いこなせても、それを用いて価値ある仕事ができなくては、これも意味がありません。すなわち、よい記憶法は、知的生産の技術とつながる方法でなければならないのです。
 私が本書で公開するスーパー・リーディング・システム(略してSRS)の記憶法は、情報の記憶と何時に、運用法、活用法も身につき、しかも知らないうちに、あなたの能力開発が行われているという、いわば一挙両得ならず、一拳多待のユニ−クで楽しい方法論なのです。記憶するのはおっくうだ、という人でも、本書を読み終わったあと、その考えは一変するでしょう。
 議論よりも実践。
 さっそく、本書を読んで、その威力と楽しさを味わってください。
 
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