速読力は何の役に立つのか

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 先のように、速読はこれからの時代にますます必須となる能力であるが、読者は実は、速読を学ぶことが、速読以外の宝物を獲得することになることを本書で学んでほしい。 
 速読ができるということは、単に読書が速くなるだけではない。速読ができるということは、頭脳の中の情報処理が本質的に変化することであり、それはまた知性が加速されることでもある。そこからさまざまな変化が派生していくのだ。
 簡潔に言えば、速読力は学習能力、想像力、発想力、思考力、企画力、創造力、直観力を高めることにつながる(読者の中で速読を「飛ばし読み」や「斜め読み」の一種ではないかと思っている人はまずその考えを捨ててほしい。そんなものならば学ぶほどのものではないし、また、そのような速読では、もちろんその他の能力が派生するはずもない)。 
 学習能力が高まる理由は、速読で読書に抵抗がなくなれば、新しいことを楽しくどんどん吸収できるようになるからだ。
 また、速読訓練の過程では視覚的に鮮明にイメージする能力が高まるので、これが想像力を高め、明晰で的確な思考力を生み出すことにつながる。 想像力が亢進すると、発想力が豊かになり、どんどん増える知識と相まって創造力も高まってくる。 速読力が伸びるにつれて情報を大きなまとまりとして扱えるようにもなるので、未来の出来事を企画する力も高まってくるし、ものごとの本質をとらえる直観力も高まる。
 何よりも興味深いことは、速読の訓練がそのまま心身を健康にして日々の快適さを高めることにつながることだ。
 つまり、栗田式速読法は、速読を重要な目標としながら、それを達成するプロセスがそのまま従来にない強力かつ総合的な能力開発法になっているユニークな体系なのだ。そのような事実を総合的に学んでほしい。