光の世界へ

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SRS速読法とは」
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 実際の講習では、従来の読書をさせないために、たくさんの技術が用意されているが、その最初の試みは、加速によって、音の回路が作動できない圏外に出ることだ。
 具体的な作業としては、1回目の1ステップから、3回目の3ステップまでの時間をかけて、読書速度を3000字/分から4000字/分まで上げていく。
 このときに、従来の「理解」は当然できなくなっていく。その際に、参加者は、個人差のあるさまざまな反応を示す。そこを落ちこぼれができるだけ少なくなるように誘導することが観光ガイドの役目である。このときの反応によって参加者は三群に分けられる。
 第一群は、従来の理解を維持することに執着するあまりに、加速ができない人たちである。これは車で言えば、アクセル(加速装置)を踏めない人たちである。
 第二群は、比較的スムーズに加速でき、理解度もさほど大きく下がらない人たちである。
 適性という観点から見れば、第二群の人たちは最も適性が高いと言える。この人たちはあまり苦労することなく、速読になじむことができ、進歩も当然速い。
 第三群は、何とか加速はできるが、理解度が下がることで不安をぬぐい切れない人たちである。この人たちは少しづつ理性に訴えかけるように説得すれば次第にレベルアップさせることが可能である。第三群に属していた小川智弘君(25歳、初速800字/分→最終36800字、46倍突破)の以下の体験談を参考にしてほしい。
 「速読を学ぼうと思ったきっかけは、資格試験の受験勉強に役立ちそうだと思ったからです。講義では毎回様々なトレーニングが用意されており、速読のためのトレーニングというより遊びのような感覚で楽しいものでした。また、栗田先生の話されることも、なるほどと感心させられることばかりで、不安を抱いて講義に出席しても講義中にその不安は解消され、毎回の講義は、不安点・疑問点の発生→講義に出席→不安点・疑問点の解消→速読の字数アップ、というサイクルの繰り返しでした。
 そして、8回目で10倍を突破し、9回目で1万字を突破しました。
 SRSでは、文字を読むのではなく、景色を眺めるように見ることを教わります。そのおかげで関心のない本を読むときでも、抵抗なく素直に入っていけます。
 受験勉強を始めてからは、試験に関係のない本をほとんど読まなくなっていましたが、最近は部屋にある本の中で試験とは関係のない本の割合がかなり増えました。これは、自分に起こった大きな変化であるし、心にゆとりができた証拠だと思います。
 まだまだ進歩の余地はありますので、SRSで学んだ訓練をこれからも続け、速読を通じて人間性の向上と試験突破を目指し、頑張ってゆきたいと思います」。